88. カタストロフ

英題:Catastrophe

作曲:thus(2022)
編曲:thus(2022)
歌詞:thus(2022)
Song by thus © 2022 thus

絵:thus(2022)
Art by thus © 2022 thus

動画:thus(2022)
―フォント:Rounded-X Mgen+ 2pp thin

「カタストロフ」

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森閑 ( しんかん ) ( なか )   方舟 ( はこぶね ) ( ) ( した )
泰然 ( たいぜん ) 縹渺 ( ひょうびょう )   ( おそ ) くに ( ) めぬ ( うち ) から

物触 ( ものざわ ) りに ( やさ ) しい ( ) 陽色 ( ひいろ ) ( ) てついて
( てん ) ( てん ) とを ( ) ける ( ) 壮大 ( そうだい ) さに
耳鳴 ( みみな ) りが ( おお ) 鼓響 ( こきょう ) ( ) ( ) ( ) けていく
( いき ) ( ひそ ) ( あま ) ( ) らす ( ) ( ) ( なつ ) かしんだ

( はる ) 彼方 ( かなた )
遠退 ( とおの ) 郷土 ( きょうど )   ( ただよ ) 世紀 ( せいき ) ( なが )
( あと ) ( ) つめ ( ) 風景 ( ふうけい ) 大地 ( だいち ) ( しか ) ( ) れるあの 引力 ( いんりょく )
もう ( ) れぬだろう  単身 ( たんしん ) ( まま ) ( ちゅう ) ( )
( ) てに 意思 ( いし ) ( ) としていくの  緑青 ( ろくしょう ) をも ( かか ) げる ( けん ) 球面 ( きゅうめん )

森閑 ( しんかん ) 透度 ( とうど )   方舟 ( はこぶね ) ( ) らす ( なみ )
泰然 ( たいぜん ) ( おも ) みを 粛々 ( しゅくしゅく ) ( ) ( かた )

生触 ( きざわ ) りに ( きび ) しい ( つき ) 白銀 ( しろがね ) ( ) けて
( めん ) ( めん ) とを 見合 ( みあ ) わせ ( ) いかける
耳鳴 ( みみな ) りが ( おお ) 様子 ( ようす ) ( ) ( ) ( あざな )
( いき ) ( ) んで 反射 ( はんしゃ ) する 月影 ( つきかげ ) ( ほころ ) ( )

( はる ) 彼方 ( かなた )
遠退 ( とおの ) 郷土 ( きょうど )   振子 ( ふりこ ) ( ごと ) くに ( いき ) ( おさ )
( ) けに ( ) びていた 熱量 ( ねつりょう ) を それを ( なだ ) ( なぐさ ) める ( ) 潮騒 ( しおさい )
もう ( ) れぬだろう  単身 ( たんしん ) ( まま ) ( ちゅう ) ( )
( ) てに 意味 ( いみ ) ( ) としていくの  釈然 ( しゃくぜん ) さを ( うしな ) 圏外 ( けんがい ) ( みち )

( あた ) りに ( むな ) しい ( ほし ) 灰色 ( はいいろ ) ( ) きて
( せん ) ( せん ) とを ( えが ) いて ( ) ( ) せる
耳鳴 ( みみな ) りが ( おお ) 黒空 ( こっくう ) ( ) ( ) ( はばか )
( いき ) ( ころ ) して ( あまね ) ( かがや ) くを ( かぞ ) ( )

遠退 ( とおの ) 廟堂 ( びょうどう )   子音 ( しいん ) ( こえ ) 細部 ( さいぶ ) まで
日々 ( ひび ) 膠着 ( (こびりつ) ) 姓名 ( せいめい ) も それを ( あがな ) 儀式 ( ぎしき ) ( ) 空堂 ( くうどう )
もう ( ) えぬだろう  ( ひと ) ( ) れぬ ( まま ) ( ちゅう ) ( )
( やみ ) ( つつ ) まれ ( ) えてくの  創造 ( そうぞう ) ( ) まれ ( ) ( けん ) ( そぞ ) ろに

遠退 ( とおの ) 郷土 ( きょうど )   ( くろ ) める ( ぼく ) 無意識 ( むいしき )
( ) れる 点滅 ( てんめつ ) 風景 ( ふうけい ) 騒擾 ( そうじょう ) ( つんざ ) けるあの 騒音 ( そうおん )
もう ( ) えぬだろう  永訣 ( えいけつ ) をして ( ちゅう ) ( )
此処 ( ここ ) 日々 ( ひび ) ( ) としていくの この 幾多 ( いくた ) ( こころ ) 燃料 ( ねんりょう ) にして

遠退 ( とおの ) 郷土 ( きょうど )   ( ただよ ) 世紀 ( せいき ) ( なが )
( ) れぬ ( あい ) すべき 讃頌 ( さんしょう ) 生命 ( せいめい ) 息吹 ( いぶ ) かせたあの 大風 ( おおかぜ )
もう ( ) れぬだろう  永訣 ( えいけつ ) をして ( ちゅう ) ( )
そして ( はな ) れて ( ) いていくの  岡目 ( おかめ ) ( あと ) ( ) つめ ( ) るその 風景 ( ふうけい )

遠退 ( とおの ) 郷土 ( きょうど )   森羅 ( しんら ) ( ) まれ ( てん ) となる
過去 ( かこ ) ( ) つめ ( ) 情景 ( じょうけい ) 既地 ( きち ) ( しか ) ( あし ) ( ) くあの 重塊 ( じゅうかい )
もう ( わす ) れぬだろう それらと ( とも ) ( ) ( ところ )
それを ( さが ) しに ( ) いていくの この 幾多 ( いくた ) ( こころ ) 燃料 ( ねんりょう ) にして ( のこ )