60. エンスプリング

英題:The Flourish

作曲:thus(2019-2020)
編曲:thus(2020)
Music by thus © 2020 thus

歌詞:thus(2020)
Lyrics by thus © 2020 thus

絵:thus(2020)
Art by thus © 2020 thus

動画:thus(2020)
―フォント:無心

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「エンスプリング」

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春 ( はる ) 待 ( ま ) つ 僕等 ( ぼくら ) 夢幻 ( むげん ) の 回廊 ( かいろう ) を

流 ( ながる ) るる 時代 ( じだい ) と 情勢 ( じょうせい ) に 変 ( か ) わりなく 只 ( ただ )
百年 ( ひゃくねん ) 何百年 ( なんびゃくねん ) と 見守 ( みまも ) る 景色 ( けしき ) は
晴 ( は ) れた 顔 ( かお ) を 見 ( み ) せた 乾 ( かわ ) いていく 塩梅 ( あんばい ) で
旧 ( ふる ) き 良 ( よ ) き 仲 ( なか ) 膝栗毛 ( ひざくりげ )

暮 ( く ) れる 先代 ( せんだい ) 生 ( い ) き 違 ( ちが ) う 生命枝 ( せいめいし ) の 紛 ( まが ) う 中 ( なか )
砕 ( くだ ) いては 成 ( な ) し 得 ( う ) る 事実 ( じじつ ) が 染 ( し ) み 渡 ( わた ) る 哉 ( かな )
前世紀 ( ぜんせいき ) 名 ( な ) も 無 ( な ) き 命 ( みこと ) を 思 ( おも ) い 出 ( だ ) すような
道端 ( みちばた ) に 逸 ( そ ) る 塵 ( ちり ) を 擦 ( なぞ ) って

稚 ( いとけな ) いようだ その 四本足 ( よんほんあし ) に 流 ( なが ) れる 地脈 ( ちみゃく ) から
讃頌 ( さんしょう ) の 訪 ( おとず ) れに ふと 思 ( おも ) い 馳 ( は ) す
揺 ( ゆ ) れる 先端 ( せんたん ) の 煌 ( きら ) めきに 惹 ( ひ ) かれるような
そんな 萌 ( も ) ゆ 土 ( つち ) の 香 ( かお ) りに 棚引 ( たなび ) くような

伯爵 ( はくしゃく ) 知 ( し ) れずと 可愛 ( かわゆ ) く 穣 ( みの ) る 飾 ( かざ ) りを
見 ( み ) えずと 蠢 ( うごめ ) く 堂々 ( どうどう ) たる 老木上 ( ろうぼくじょう )
丫 ( あげまき ) の 基盤 ( きばん ) が 擬 ( もど ) かしめるように
踊 ( おど ) る 踊 ( おど ) る 一心 ( いっしん )
ひらり ひらりと 舞 ( ま ) って

花咲 ( はなさ ) き 誇 ( ほこ ) る  無限 ( むげん ) の 回廊 ( かいろう ) を
幽明 ( ゆうめい ) の 回顧 ( かいこ ) に 讃辞 ( さんじ ) を 想 ( おも ) う
花咲 ( はなさ ) く 僕等 ( ぼくら )   夢幻 ( むげん ) の 花 ( はな ) に 目惚 ( めほ ) れる
染 ( そ ) まる 身躯 ( しんく ) の 頬息吹 ( ほおいぶき )

花 ( はな ) 見 ( み ) る 僕等 ( ぼくら )   季節 ( きせつ ) の 訪来 ( ほうらい ) を
花 ( はな ) 落 ( お ) つ 木 ( ぼく ) が  時代 ( じだい ) の 流性 ( りゅうせい ) を
春一番 ( はるいちばん ) は 無音 ( むおん ) の 紹介 ( しょうかい ) を
ひらりと 舞 ( ま ) い 降 ( お ) りる この 掌上 ( てのひらじょう )

触 ( ふ ) れる 時代 ( じだい ) の 趨勢 ( すうせい ) に 変 ( か ) わらずも 只 ( ただ )
百年 ( ひゃくねん ) 何百年 ( なんびゃくねん ) と 見守 ( みまも ) る 景色 ( けしき ) から
何某 ( なにがし ) か 云 ( い ) わんと 拝見 ( はいけん ) を 致 ( いた ) そうか
三色 ( みいろ ) の 団子 ( だんご ) を 手 ( て ) に 余 ( あま ) し

それら 一枚 ( いちまい ) 一枚 ( いちまい ) 形 ( かたち ) が 違 ( ちが ) うのは
坐 ( いながら ) にして 感 ( かん ) じた 世界 ( せかい ) 表現 ( ひょうげん ) か
稽 ( かんが ) え 耽 ( ふけ ) る 中 ( なか ) 近傍 ( きんぼう ) に 異種族間 ( いしゅぞくかん ) の
恵風 ( けいふう ) の 拍手 ( はくしゅ ) が 壇上 ( だんじょう ) へ 誘 ( いざな ) って

怖 ( こわ ) がらないで その 四本足 ( よんほんあし ) に 滾 ( たぎ ) らす 気概 ( きがい ) から
伝承舞 ( でんしょうぶ ) を 手向 ( たむ ) け  火照 ( ほて ) り 思 ( おも ) い 出 ( だ ) す
稀 ( まれ ) な 才覚 ( さいかく ) を 遺憾 ( いかん ) 無 ( な ) く 余 ( あま ) すことなく
踊 ( おど ) る 踊 ( おど ) る 一命 ( いちめい )
ひらり ひらりと 舞 ( ま ) って

花 ( はな ) 咲 ( さ ) き 誇 ( ほこ ) れ  無限 ( むげん ) の 回廊 ( かいろう ) を
全方 ( ぜんぽう ) の 演舞 ( えんぶ ) に 感嘆 ( かんたん ) 木漏 ( こも ) る
花 ( はな ) 舞 ( ま ) う 椛 ( もみじ ) 春版 ( はるばん ) の 秀麗 ( しゅうれい ) を 認 ( みと ) める
超 ( こ ) える 身躯 ( しんく ) の 霞立 ( かすみだ ) ち

迎 ( むか ) えていく 俯瞰 ( ふかん ) している
静寂等 ( せいじゃくら ) が 直 ( じか ) に 屯 ( たむろ ) し 乾 ( ほ ) す
姿形 ( すがたかたち ) 自然 ( しぜん ) へ 戻 ( もど ) りて 萎 ( しお ) れる
幹 ( みき ) に 樹液 ( じゅえき ) 漏 ( も ) れる 疵 ( きず ) が

この 朽 ( く ) ちている この 折 ( お ) れている
緩 ( ゆる ) やかに 息 ( いき ) の 根 ( ね ) が 仮労死 ( かろうし ) す
その 散 ( ち ) り 際 ( ぎわ ) に 約束 ( やくそく ) を 告 ( つ ) げた
「 華 ( はな ) になって 春 ( はる ) に 再会 ( さいかい ) しよう」と

花 ( はな ) 散 ( ち ) る 僕等 ( ぼくら )   無情 ( むじょう ) の 興亡 ( こうぼう ) を
枯 ( か ) れ 果 ( は ) つ 僕等 ( ぼくら )   無常 ( むじょう ) の 運命 ( うんめい ) を
想 ( おも ) い 容 ( い ) れる 僕 ( ぼく ) は  無言 ( むごん ) の 哀 ( あい ) 情 ( じょう ) を
こときれた 葉脈 ( ようみゃく ) この 掌上 ( てのひらじょう )

春 ( はる ) 待 ( ま ) つ 僕 ( ぼく ) は 白息 ( はくそく ) に 佇 ( たたず ) んだ
指折 ( ゆびお ) り 指折 ( ゆびお ) り 悴 ( かじか ) む 錆色 ( さびいろ ) に
春 ( はる ) 待 ( ま ) つ 僕等 ( ぼくら )   横殴 ( よこなぐ ) る 中 ( なか )
見守 ( みまも ) る 家屋 ( かおく )   踊 ( おど ) る 夢見 ( ゆめみ ) た
ひらり ひらりと 舞 ( ま ) う

悶 ( もだ ) えている 閊 ( つか ) えている
拙 ( つたな ) い 声 ( こえ ) で 雛鳥 ( ひなどり ) が 鳴 ( な ) いている
融 ( と ) ける 日向 ( ひなた ) に  自然 ( しぜん ) へ 出 ( い ) でる 鬨 ( とき )
萌 ( も ) ゆる 萌 ( も ) ゆる 一面 ( いちめん )
ひらり ひらりと 舞 ( ま ) って

花 ( はな ) 咲 ( さ ) き 誇 ( ほこ ) る  融解 ( ゆうかい ) の 凍土 ( とうど ) で
太陽 ( たいよう ) の 遍歴 ( へんれき ) を 示 ( しめ ) し 乍 ( なが ) ら
花弁 ( はなびら ) 包 ( つつ ) む 挨拶 ( あいさつ ) を 僕 ( ぼく ) へと 息吹 ( いぶき ) が
染 ( そ ) まる 身躯 ( しんく ) へ ひらり ひらりと 舞 ( ま ) って

華 ( はな ) 舞 ( ま ) い 上 ( あ ) がる  無限 ( むげん ) の 回廊 ( かいろう ) を
詳歴 ( しょうれき ) の 生命 ( せいめい ) の 数 ( かず ) が 咲 ( さ ) く
華 ( はな ) 降 ( ふ ) る 僕 ( ぼく ) に 訪来 ( ほうらい ) の 讃頌 ( さんしょう ) を
漸 ( ようや ) く 逢 ( あ ) えたことに  喜劇 ( きげき ) を 舞 ( ま ) う
久 ( ひさ ) しく 逢 ( あ ) えたことに  今春 ( こんしゅん ) も 踊 ( おど ) る